ジンゴロウ沢の復旧 [暮らし]
そんな状況で家に戻った後、被害の様子を撮っていたら、復旧した樋倉橋を通って、
ホイールローダーがやって来ました。道路上の土石を左右に振り分け、山にして、
路面を開いていく。でもね、車が通れるようになったらすぐ他所に行こうとするの。
”ちょっと、うちの車を中に入れるようにしてくれないかなぁ”
”今は道を通れるようにするだけ、後から積み込みに来るから。他からも急がされてるの”
まぁ、入れるようになっても、水の中に車を止めてもおけないから了承したんですがね。
後から来た村の人が、”あのねぇ、役場に任せてたら、いつになるかわからないよ” だって。
で、翌朝になってびっくり! 村の人たちがスコップと重機を持って来てくれてるの。
重機は個人の機械を手配してくれるし、オペレーターはこちらには何人もいます。
(ちなみにmukuパパも操作できます。頭で操作レバーを動かすから仕事にならないけど)
都会ではこんな状況は考えられない。農村・山村ならではの展開となりました。
そんなことで、一日で家の前の土石は片付き、ジンゴロウ沢も復旧しました。
家の周りやベランダの土砂も運搬車で運び出しました。生活も戻せます。
ただ、土石で埋まってしまったジンゴロウ沢は、元の姿には戻せません。
こちらに来て17年、少しづつ植樹し、美石を並べ、手を加えた沢が石ころだらけです。
自慢のカタクリ、ヤマユリ、ウルイ、タマガワホトトギス、野草はみんな消えました。
小さな瀬や滝、静かな水面に射す光や緑の影もありません。
時が経つにつれて、なんと大きなものを失ったかと悲しみを増しています。
残念ではありますが、仕方ありません。また少しずつ手を加えていきます。
取り敢えず最初の仕事として、”ごはん” の水飲み場を作ったのですが、
水の中に石を並べていたら、手の先を岩魚が何尾も登っていくんですよ。
10~20㎝くらいの小さな岩魚たちでしたが、ちょっと嬉しくなりました。
ホイールローダーが来て道路は開通したけど、家の前は土石の山です。
翌朝村の人たちが来てくれて、家の前の土石を片付けました。
次に道路横断の導水路を掘り出しました。
前のジンゴロウ沢の沢筋に沿って溝を掘り、通水。
溝を掘るのに支障となる植樹木は伐採されました。
ベランダ下への水の流れは止まりました。
運搬車で家の周囲やベランダの土砂を運び出しました。
家の前の土石を片付けたので、車を入れられます。
最初に”ごはん”の水飲み場を作りました。